今や学生の2人に1人が借りているといわれる奨学金。ただそれと同時に、奨学金の返済・返還に苦しむ若者もかなり増えているのが現状です…❝出来るだけ早く繰り上げ返済して、奨学金返還を終わらせたい!❞という気持ちは皆同じですよね。

そこでこの記事では、「返還期限猶予」と「繰り上げ返済」を組み合わせることによって、利子・利息を10万円以上減らす方法をご紹介させていただきます。悪いことをするわけではなく、正しい正攻法ですので是非ご活用いただけると幸いです^^

この記事は、次の条件2つに当てはまる方を対象に書かせていただいております。

・JASSO(日本学生支援機構)の第二種奨学金(利子あり)を借りている方

・返還期限猶予の対象となる方

※返還期限猶予の対象については、こちらの記事に詳しく書かせていただきましたので良かったら参考にしてみて下さい。
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奨学金:経済困難が理由での返還期限猶予。審査基準と必要書類は?

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利子・利息を10万円以上減らす4つの手順!

具体的手順は次の4つだけです。条件さえ当てはまれば、誰にでも簡単に出来る方法です^^

    1.奨学金の利息の仕組みを理解する。
    2.返還期間猶予の手続きをとる。
    3.猶予期間の奨学金返済金額をそっくりそのまま貯金する。
    4.貯金したお金で、奨学金を繰り上げ返済する。

それでは早速「1.奨学金の利息の仕組みを理解する」からはじめ、「返還期間猶予」→「繰り上げ返済」することで、なぜ利子・子息を大幅に安く出来るのか?について全体像をご説明させていただきます。

奨学金の利子・利息は最初の数年間が一番高い!返還期限猶予→繰り上げ返済をすることで利息分を大幅削減!

奨学金といえど、実は立派なローンです。ローンというのは、最初に利息部分を多めに支払うという特性があるんです。確かに一般ローンと比べ奨学金の利子は安いのですが、それでも最初の2~3年は利息部分をかなり多く(10~20%)支払うことになります。

ここでは、平成25年3月に大学を卒業された方の返済利率(利率固定方式)を例に、最初の3年間で支払う利子・利息がいかに高いか?確認してみましょう。※ご自身の返済利率はこちらから調べてみてください。→平成19年以降に奨学生に採用された方の利率(※日本学生支援機構ホームページより)

【奨学金返済 ケース1】

大学の時に、月々8万円を4年間(平成21年4月~平成25年3月まで)奨学金で借りた。奨学金合計金額は、384万円。返済期間は20年で、返済利子は0.82%(年利)。

最初の3年間で支払う金額・内訳は次のとおりです。※JASSOのシュミレーションでは利息部分の明細が出てこない(月々の返済額のみ表示される)ので、こちらのサイト(@ローン計算)にてシュミレーションしました。JASSOの詳細計算とほぼ同等の計算になります。

返済シュミレーション

月々の返済額が17,353円。その中で1回目返済時の利息分が2,623 円。計算するとわかるのですが、実は15%以上が利息の支払いに当てられているんです。

ちなみに36回目だと利息分が2,267 円で約13%。支払回数が増えるにつれて利息分の割合が減っていき、最後の支払(240回目)にいたっては、利息分11円で約0.06%の利率となります。

つまり、奨学金返済も他のローンと同じで最初に利息分を多く支払う構造になっているんですね…

この返済例でいうと、最初の3年間(1回目~36回目)での利息分合計金額は88,054円になります。とっても大きい金額ですよね。今回ご提案するのは、この利息分88,054円→0円に出来る、そしてなおかつ、まっとうな方法なんです^^

奨学金返済も最初に利息分を多く支払う構造になっているので、最初の利息分をいかに削るか?が一番のポイントになる!!

(返済例) 利息分88,054円→0円に!!

正当な「返還期限猶予」を行い、その後、「繰り上げ返済」することによって、最初の利息分削減が可能です。その理由は、単純に奨学金制度上の仕組みによるものなのですが、知らない人、あるいは利用していない人がほとんどです…次で具体的に見ていきましょう!

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「返還期限猶予」をしても利息は増えない!&奨学金を「繰り上げ返済」すると利息分が免除される!

この2つの奨学金制度上の仕組みを利用することで、支払うべき利息分を大幅に削ることができます。

「返還期限猶予」をしても利息は増えない!

JASSO公式サイトには

返還期限の猶予は、一定期間返還期限を延期する制度であり、返還すべき元金や利息が免除されるものではありません。

のように書かれていますが、逆に言うと利息分が増えたり、延滞金がつくものではありません。元金・利息はそのままで返還期限が延長されるだけです。※奨学金返還相談センター(03-6743-6100)にて確認済み。

奨学金を「繰り上げ返済」すると利息分が免除される!

続いて、「繰り上げ返済」ですが、繰り上げ返済した期間の利息は免除されます。JASSO公式サイトには次のように書かれています。

第二種奨学金を繰上返還した場合は、その繰上にあたる期間の利息はかかりません。そのため返還総額は当初の約束どおりに返還した場合よりも少ない額となります。

つまり

「返還期限猶予」期間中に返済額をそっくりそのまま貯金し、猶予期間終了後に「繰り上げ返済」してしまえばその期間の利息はとられない!

ということになるわけです!

先ほどの返済例で考えると、最初3年間の利息総額88,054円→0円になり、浮いた88,054円で更に繰り上げ返済を5回すれば、10万円以上利息分が減った計算になります。

まとめ

いかがでしたでしょうか?これはあくまで現制度上の仕組みに基づいた奨学金の返済方法です。返済が苦しい!出来るだけ賢く奨学金を返済したい!という方は、よかったら参考にしてみて下さい。

最後に手順を確認しておきましょう。

「手順の確認」

①「返還期間猶予」を申請する。
例えば入社後最初の3年間など、給料も少なく「返還期限猶予」の条件に該当することが多いです。※申請は1年ごとに必要。

②「返還期限猶予」中に支払予定だった奨学金返済額をそっくりそのまま貯金しておく。

③「返還期限猶予」終了後、貯金しておいたお金で「繰り上げ返済」を行う。

それでは今日も最後までお読みいただきありがとうございました。この記事が少しでもあなたのお役に立てたら幸いです。

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