記事内容と確定申告書記入例を2019年最新版に更新いたしました。
この記事では、副業でアルバイトなどのダブルワークをしている会社員の方を対象に、確定申告書(第一表・第二表)の書き方と記入例、必要な添付書類についてご紹介させていただきます。
(記入例の設定)
会社員として働いているが、週末だけアルバイトをしている田中さん。結婚しており、子供が二人(16歳・14歳)、奥さんは扶養内でパートをしています。年末調整は勤務先の会社でしてもらったが、アルバイト分の給与の申告が必要なので、確定申告を行います。
事前に準備するもの
確定申告書を記入するにあたり、次の書類が必要になるのでご準備ください。
- 確定申告書A様式
- 源泉徴収票(原本)
確定申告書A様式
確定申告書A様式は税務署においてありますが、こちらからもダウンロードできますので、よかったらご利用ください。※ただし、複写ではないので提出前にコピーをとり、そこに受領印を押してもらってください。
↓ ↓ ↓
確定申告書 A様式
源泉徴収票(原本)
源泉徴収票は、勤務先の会社とアルバイト先の分、両方必要です。
確定申告書第二表の書き方と記入例
はじめに第二表から書いていきます。まずは、源泉徴収票から青①②③④、緑①②を第二表①②③④①②に書き写します。青④の生命保険料はご自身の該当する項目にご記入ください。
源泉徴収票から書き写したら、次に上記記入例赤枠内を書いていきます。
赤① 住所・氏名、フリガナを記入します。
■確定申告時期に引越して住所変更する時の注意点!提出する税務署は?
赤② 「所得の種類」を「給与」。その右隣に「会社名」を記入します。
赤③ 青②と緑②の合計金額を記入します。
赤④ 16歳未満の子供がいる場合は、こちらに子供の名前・続柄・生年月日・マイナンバーを記入します。
赤⑤ 上段に「源泉徴収票のとおり」と記入し、合計金額も記入しましょう。
ご家族の分の国民年金や国民健康保険を支払っている場合は、こちらの記事に社会保険料控除の書き方・記入例をまとめてありますので合わせてご参照ください。
■社会保険料控除の書き方。年末調整・確定申告書の記入例付きで解説!
赤⑥ 配偶者の氏名・生年月日・マイナンバーを記入し「配偶者控除」・「配偶者特別控除」のどちらかにチェックします。※奥さんが配偶者控除・配偶者特別控除とぢたに該当するか?わからない場合は、こちらの記事に詳しく書かせていただきましたので、良かったら参考にしてみて下さい。
■配偶者(特別)控除の計算方法と書き方。年末調整と確定申告書記入例
■確定申告:配偶者や扶養親族の所得の計算方法!収入とは違うので注意
赤⑦ 扶養親族の氏名・続柄・生年月日・マイナンバー・控除額を記入します。※扶養親族の控除額等についてはこちらの記事をご参照下さい。
■扶養控除:学生の子供や親の控除額は?年末調整・確定申告記入例付き!
■確定申告:配偶者や扶養親族の所得の計算方法!収入とは違うので注意
赤⑧ 赤⑦の控除額合計を記入します。
確定申告書第一表の書き方と記入例
上から順々に書いていきましょう。
赤① 記入例の通りに住所・氏名・生年月日・電話番号・マイナンバーなどを記入し、捺印します。引越した人で、今年の1月1日の住所と現住所が違う場合は旧住所も記入してください。
明治→1
大正→2
昭和→3
平成→4
赤② 給与収入の合計金額を記入します。第二表の青①と緑①を足した金額です。
5800000円+600000円
=6400000円
赤③ 給与所得の合計金額を記入します。「収入」と「所得」は異なるので、下記の自動計算フォームで自分の給与所得を確認しましょう。
赤②で合計した「給与収入」を入力すると自分の「給与所得」が簡単にわかりますよ^^
【給与所得自動計算フォーム】
※給与の収入金額(複数の会社から収入がある場合はその合計額)を半角でご入力ください。
給与収入 | 円 |
---|---|
給与所得 | 円 |
赤④ 赤③をそのまま転記します。
赤⑤ 社会保険料控除の合計金額を記入します。第二表赤⑤の合計金額をそのまま転記でOKです。
赤⑥ 該当する所得控除を記入します。基礎控除については全員共通で38万円です。
(記入例)
生命保険料控除:50000円 ※源泉徴収票から転記
配偶者控除:380000円 ※パート収入103以内の妻
扶養控除:380000円 ※16歳以上の子供一人
基礎控除:380000円 ※全員共通
その他の所得控除に該当している場合は、源泉徴収票から書き写しましょう。控除額ついてはこちらの該当記事をご活用下さい。
【参考記事】
■生命保険料控除の書き方と計算方法。年末調整と確定申告記入例付き
■地震保険料控除の書き方と計算方法。年末調整・確定申告の記入例付き
■勤労学生控除の条件と申請方法。アルバイトを掛け持ちしている場合は?
■確定申告での障害者控除の書き方と記入例。添付書類は必要なし!
■確定申告で寡婦・寡夫控除を申請。書き方・記入例、控除額を確認!
赤⑦ 所得控除⑥~⑮の合計金額を記入します。
赤⑧ 赤⑦をそのまま転記します。※雑損控除、医療費控除、寄付金控除に該当する場合は、その控除金額も合計して下さい。
赤⑨ 赤④から赤⑧を引いた金額を記入します。※1.000円未満は切り捨てて下さい。
4580000円-1871223円
=2708777円
1000円未満切捨てで、2708000円
赤⑩ 税額を計算し記入します。下記税額表の計算式に当てはめ、税額を算出しましょう。
「平成30年分 所得税の税額表」
「所得税額」=「課税される所得金額」×「税率」-「控除額」
(記入例)
「所得税額」=2.708.000円×10%(0.1)-97500円
=173.300円
赤⑪⑫ 赤⑩の金額をそのまま記入します。※他の税額控除等(住宅ローン控除・配当控除・政党等寄付金等特別控除など)がある場合は、該当する税額控除額を引いた金額を記入してください。また、住宅ローン控除については、こちらの記事を参考にしてみてください。
【参考記事】
■一番簡単な住宅ローン控除初年度の確定申告!必要書類や期限も確認!
赤⑬ 復興特別所得税を計算し、記入します。赤⑫に0.021をかけた金額(1円以下は切り捨て)が復興特別所得税になります。
173300円×0.021
=3639円 ※1円以下は切り捨て
赤⑭ 赤⑫⑬を足した金額を記入します。
173300円+3639円
=176939円
赤⑮ 第二表赤③の金額をそのまま書き写してください。この金額は給与から天引きされた源泉所得税の合計金額となります。
続いて、赤⑮から赤⑭を引きます。
188684円-56206円
=11745円
ここで計算した金額がマイナスになった場合は、追加で税金を納める必要があり、赤⑯にその金額を記入します。プラスになった場合は、還付金が戻ってくるので、赤⑰にその金額を記入しましょう。
プラスになったので赤⑰の11745円と記入。
赤⑱ 配偶者の所得金額を記入します。源泉徴収票に記載されているので確認して記入しましょう。
赤⑲ 還付金が戻ってくる場合は、ここに振込み先の銀行口座を記入します。
おわりに:添付書類を確認
お疲れ様でした^^以上が、副業でアルバイトなどのダブルワークをしている会社員の方に特化した確定申告書の書き方と記入例となります。
最後に確定申告書と一緒に提出する添付書類を確認しておきましょう。
- 勤務先の源泉徴収表(原本)
- アルバイト先の源泉徴収表(原本)
- マイナンバー通知カードのコピー、またはマイナンバーカードのコピー
- 運転免許証などの本人確認書類のコピー
※マイナンバーカードをお持ちの場合は必要ありません。
添付書類の張り方については、こちらの記事に詳しくまとめましたので合わせてご参照ください。
それでは今日も最後までお読みいただきありがとうございました。この記事が少しでもあなたのお役に立てたら幸いです。