公的年金・個人年金を受給している方の確定申告書の書き方・記入例

個人年金 確定申告

この記事では、公的年金と個人年金を受給している方を対象に、確定申告書の書き方と記入例をご紹介させていただきます。公的年金だけ・個人年金だけを受給しているという方にも参考にしていただける内容となっておりますので、よろしければ是非ご活用下さい。

※年金を受給されながら働いている。という方はこちらの記事をご参照ください。
公的年金受給者の確定申告書:書き方と記入例を超丁寧に徹底解説!

※「退職金も合わせて確定申告を行う」という方は確定申告書の様式が異なります。こちらの記事をご参照下さい。
退職金の確定申告:全必要書類の書き方と記入例を超丁寧に徹底解説!

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事前に用意する書類を確認!

(記入例の設定)
66歳の佐藤さんは、公的年金と個人年金を受給しており、個人年金の所得が20万円を超えているので確定申告を行います。年金以外の収入はなく、家族は専業主婦の奥さん(63歳)が一人、子供はもう独立しているので扶養親族はいません。

(申請する所得控除)

  • 配偶者控除
  • 社会保険料控除
  • 生命保険料控除
  • 地震保険料控除

次の書類を事前にご準備ください。

  • 確定申告書様式A
  • 公的年金の源泉徴収票
  • 個人年金の支払調書
  • 生命保険料・地震保険料などの支払証明書
  • 国民健康保険の領収書

【確定申告書様式A】
公的年金+個人年金の方、公的年金だけの方、個人年金だけの方は確定申告書様式Aを使います。こちらからダウンロードできますのでご活用下さい。
↓ ↓ ↓ 
確定申告書 様式A

【公的年金の源泉徴収票】
毎年1月に送られてきます。
(老齢基礎年金の源泉徴収票サンプル)
基礎年金

(退職共済年金の源泉徴収票サンプル)
共済年金

※会社員だった方は、老齢基礎年金と老齢厚生年金が合算され1枚の源泉徴収票になっていると思います。その場合、公的年金の源泉徴収票は1枚です。

年金の源泉徴収票をなくしてしまった場合は?

簡単に再発行してもらえるのでご安心を^^次の記事で再発行を依頼する場合の連絡先をまとめました。
年金の源泉徴収票を再発行する際の連絡先一覧。期間や代理人の場合は?

【個人年金の支払調書】
加入している保険会社から年末、または年明けくらいに送られてきます。

(サンプル)
支払調書1

【生命保険料などの支払証明書】
毎年 10月・11月頃に加入している保険会社から送られてきます。

【国民健康保険の領収書】
昨年1~12月末までに支払った国民健康保険の領収書です。

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確定申告書 第二表の書き方と記入例

それでは書いていきましょう!まずは、確定申告書の第二表をご用意下さい。

はじめに、「公的年金の源泉徴収票」と「個人年金の支払調書」から転記できる箇所を先に書き写していきます。

老齢基礎年金の源泉徴収票:緑①②③
退職共済年金:青①②
個人年金の支払調書:紫①②③④

を下記の「第二表 記入例」該当部分に書き写しましょう。

※記入例では、老齢基礎年金と退職共済年金の設定ですが、会社員だった方は、老齢基礎年金と老齢厚生年金が一枚の源泉徴収票になっていると思います。

(基礎年金)
基礎年金1
(共済年金)
共済年金1
(支払調書)
支払調書2

【第二表 記入例】
第二表 データ入り4

書き写したら、次に赤枠内を書いていきます。

赤① 住所と氏名・フリガナを記入します。

確定申告前後に引越しをされる方は、「記入する住所」や「提出先の税務署」についてこちらの記事も参考にしてみてください。
確定申告時期に引越して住所変更する時の注意点!提出する税務署は?

赤②所得の種類に「雑」、その右となりに年金の支払者である「厚生労働省」・「公立学校共済組合」等を記入して下さい。※年金の支払者は公的年金の源泉徴収票にも記載されています。

赤③ 源泉徴収された合計金額を記入します。

「記入例」
0円+109896円+25000円
=134896円

赤④ ここには、公的年金以外の雑所得・配当所得・一時所得を記入します。個人年金も受取っている方は、契約先の会社から送られてくる「支払調書」を参考に書き写しましょう。

所得の種類の「雑」、種目・所得の生ずる場所に「保険会社の名前」を記入します。

赤⑤ 16歳未満のお子さんがいらっしゃる場合は、お子さんの氏名・続柄・生年月日・マイナンバーを記入します。

赤⑥ 社会保険料(国民健康保険・介護保険など)として支払った金額と、その合計額を記入します。

記入例のように源泉徴収票から書き写した場合は、社会保険料の種類は「源泉徴収票のとおり」と書いておけばOKです。

【参考記事】
社会保険料控除の書き方。年末調整・確定申告書の記入例付きで解説!

赤⑦ 生命保険や医療保険に加入している方は、保険会社から送られてきた「保険料控除証明書」を参照し、加入している保険料の欄に「支払った金額」を記入します。控除額ではなく「支払った金額」ですのでご注意下さい。

【参考記事】
生命保険料控除の書き方と計算方法。年末調整と確定申告記入例付き

赤⑧ 地震保険に加入している方は、保険会社から送られてきた「保険料控除証明書」を参照し、加入している保険料の欄に「支払った金額」を記入します。控除額ではなく「支払った金額」ですのでご注意下さい。

【参考記事】
地震保険料控除の書き方と計算方法。年末調整・確定申告の記入例付き

赤⑨ 配偶者の情報(氏名・生年月日・マイナンバー)を記入します。配偶者の所得によって配偶者控除・配偶者特別控除の選択が変わってくるので、こちらの記事でご確認下さい。

【参考記事】
配偶者(特別)控除の計算方法と書き方。年末調整と確定申告書記入例
確定申告:配偶者や扶養親族の所得の計算方法!収入とは違うので注意

赤⑩ 奥さんの他に扶養親族(父・母・子など)がいる場合はこの欄に氏名・続柄・生年月日・控除・マイナンバーを記入します。控除額については、扶養親族の年齢により異なるのでこちらの記事も合わせてご参照下さい。

【参考記事】
扶養控除:学生の子供や親の控除額は?年末調整・確定申告記入例付き!
確定申告:配偶者や扶養親族の所得の計算方法!収入とは違うので注意

赤⑪ 赤⑩の控除額合計金額を記入します。

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確定申告書 第一表の書き方と記入例

続いて、第一表を記入していきましょう。第一表をご準備下さい。

【第一表 記入例】
第一表 データ入り 2

赤① 住所・氏名・氏名フリガナ・マイナンバー・性別・世帯主の氏名・世帯主との続柄・生年月日・電話番号を記入し、捺印します。※去年の1月1日時点の住所が現住所と異なる場合は、去年の1月1日時点も記入します。

生年月日の1つ目の枠(記入例で「3」と記載している部分)は次のとおり記入してください。

明治→1
大正→2
昭和→3
平成→4

赤② 公的年金の源泉徴収票から年金収入を合計し記入します。

記入例でいうと、下記源泉徴収票の緑①青①を足した金額です。

(基礎年金)
基礎年金1
(共済年金)
共済年金1

緑①741093円+青①1435188円
=2176281円

赤③ 個人年金の収入金額を記入します。記入例でいうと、下記「支払調書」の「年金の支払金額」を記入します。
支払調書3

赤④ 年金の雑所得を計算して記入するのですが、「公的年金等」と「個人年金」は雑所得の計算方法が違うので、分けて計算しなくてはいけません。

【公的年金等の雑所得】
今回の記入例の佐藤さんは65歳以上なので、赤②(公的年金等の収入金額)を次の計算式に当てはめます。

年金収入 雑所得
120万円以内 0円
120万円超~330万円未満 年金収入-120万円
330万円超~410万円未満 年金収入×0.75-375000円
410万円超~770万円未満 年金収入×0.85-785000円
770万円以上 年金収入×0.95-1555000円

「記入例」
上記計算式の上から2番目に該当するので 

2176281円-1200000円
=976281円

公的年金等の雑所得は976281円

【個人年金の雑所得】
個人年金の雑所得は、「保険会社から送られてきた支払証明書」に記載されています。下記画像の「差引金額」が雑所得になります。
支払調書4

個人年金の雑所得は985000円

【雑所得の合計】

最後に「公的年金等の雑所得」と「個人年金の雑所得」を合計します。

「記入例」
976281円+985000円
=1961281円

赤④に記載する雑所得の合計は1961281円

赤⑤ 所得金額の合計額を記入します。今回の記入例では、年金収入しかないので赤④をそのまま転記します。他の所得がある場合は合計金額を記入してください。

赤⑥ 所得控除の金額をそれぞれ記入します。

「記入例に記載した所得控除」

また、扶養親族がいらっしゃる場合は、扶養親族の年齢により控除額が異なるので、こちらの記事で扶養親族の控除額をご確認ください。
扶養控除:学生の子供や親の控除額は?年末調整・確定申告記入例付き!
確定申告:配偶者や扶養親族の所得の計算方法!収入とは違うので注意

赤⑦  赤⑥の合計金額を記入します。

赤⑧  赤⑦をそのまま転記します。

※当記事の記入例にはありませんが、雑損控除・医療費控除・寄付金控除に該当する方は、それぞれの控除額を計算し記入してください。赤⑧にはすべての控除の合計金額を記入します。

医療費控除・ふるさと納税についてはこちらの記事に詳しく書かせていただきましたので、該当する方は良かったらご参照下さい。

【参考記事】
医療費控除:確定申告書の書き方と記入例(第一第二表・医療費の明細書)
確定申告:ふるさと納税の書き方・記入例。添付書類と節税金額も確認

赤⑨ 続いて、課税される所得金額を計算します。赤⑤から赤⑧を引いた金額を記入します。※1000円未満は切り捨て 

「記入例」

1961281円-1122920円
=838361円

1000円未満は切り捨てで、838000円

赤⑩ 下記税率表を参考に所得税額を計算します。
税額表

【計算式】
「所得税額」=「課税される所得金額」×「税率」-「控除額」

(記入例)
「課税される所得金額(赤⑨)」は838000円なので、上記票の一番上に該当します。
「所得税額」=838000円×5%(0.05)-0円
41900円

赤⑪ 赤⑩をそのまま転記します。※住宅ローン控除などがある場合は、赤⑩から引いた金額をこの欄に記入。

住宅ローン控除については、こちらの記事に詳しく書かせていただきましたので、該当する方は合わせてご参照ください。

第一回:確定申告:住宅借入金等特別控除額の計算明細書の書き方と記入例
第二回:住宅ローン控除(減税)初年度の確定申告書の書き方と記入例を徹底解説

赤⑫ 赤⑪をそのまま転記します。※災害減免額がある場合は赤⑪から引いた金額をこの欄に記入。

赤⑬ 復興特別所得税額を計算します。赤⑫に0.021をかけた金額を記入します。※1円未満の端数は切り捨て。

「記入例」

41900円×0.021=879.9円
1円未満の端数は切り捨てで、879円

赤⑭ 赤⑫赤⑬を足した金額を記入します。

「記入例」

41900円+879円
=42779円

赤⑮ 源泉徴収税額の合計を記入します。第二表の赤③から転記してください。

続いて、赤⑮から赤⑭を引きます。

「記入例」
134896円-42779円
=92117円 

ここで計算した金額がマイナスになった場合は、追加で税金を納める必要があり、赤⑯にその金額を記入します。プラスになった場合は、還付金が戻ってくるので、赤⑰にその金額を記入しましょう。

「記入例」
プラスになったので、赤⑰に92117円と記入。

92117円が還付金として戻ってきます!

赤⑱ 配偶者の合計所得金額を記入します。

確定申告:配偶者や扶養親族の所得の計算方法!収入とは違うので注意

赤⑲ 赤⑮をそのまま転記します。

赤⑳ 還付金の振込み先口座を記入します。

納税が必要で口座振替を希望される場合は、確定申告書と口座振替依頼書を一緒に提出しましょう。

確定申告での納税を口座振替に。依頼書の書き方や振替日、納付期限も確認!


添付書類の確認

【提出が必要な書類一覧】

  • 確定申告書(第一表・第二表)
  • 公的年金等の源泉徴収票(原本)
  • 個人年金の支払調書(原本)
  • 生命保険の控除額証明書(原本)
  • 地震保険の控除額証明書(原本)
  • マイナンバー通知カードのコピー、またはマイナンバーカードのコピー
  • 運転免許証などの本人確認書類のコピー 
    ※マイナンバーカードをお持ちの場合は必要ありません。

※国民健康保険の領収書は添付しなくてOKです。

添付書類の張り方については、こちらの記事に詳しくまとめましたので合わせてご参照ください。

確定申告:添付書類台紙への貼り方を確認!A4など大きい紙の場合は?

※ここでご紹介しているのは、当記事の記入例設定で必要な添付書類となります。状況が異なる場合は、次章でご紹介する「税務署の電話相談センター」にて添付書類のご確認をお願いいたします。


おわりに

書き方がわからないときの対処法

人それぞれ状況が違うので、当記事の記入例だけではわからない部分も出てくるかと思います。その場合は、税務署の電話相談センターで聞くのが一番早いです。

国税庁:税についての相談窓口

最寄の税務署に電話すると自動案内が流れるので、下記画像の「1」→「1」を押すと、電話相談センターにつながります。
電話相談センター

私も何度も利用していますが、とても丁寧に教えてもらえるのでお勧めです^^

それでは今日も最後までお読みいただきありがとうございました。この記事が少しでもあなたのお役に立てると幸いです。

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