インデックス投資をする上で、「投資成果は、90%以上が資産配分(アセットアロケーション)で決まる!」と言われています。

これはどの専門家も口を揃えて言っていることなので、インデックス投資においては「売買タイミング」や「銘柄選び」は些細な要素で、アセットアロケーションの決定が最重要事項になるわけですね。自分の投資成果が9割これで決まってしまうわけですから、儲かる・損するはアセットアロケーション次第です!

この記事では、水瀬ケンイチさんのブログ記事【第4回】 保有資産の値動きの9割がこれで決まる!?アセットアロケーション(資産配分)を簡単に計算するを参考に、具体例を使い「アセットアロケーションを決める正しい手順」についてまとめてみました。興味のある方は良かったら読んでみて下さい^^

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アセットアロケーションを決める正しい手順とは!?

ネットや雑誌の特集で、「おススメ銘柄はコレ!」というのをよく目にしますよね。以前は私も「銘柄」が一番気になっていたのですが、最初に決めるべきことは「銘柄」なんかじゃありませんでした…

よくよく勉強してみると、アセットアロケーションを決めるには正しい手順が存在します。※「100%投資が成功するアセットアロケーション」ではありませんのでご注意を!冒頭に書いた水瀬さんの記事で共感した「アセットアロケーションを決める正しい手順」は次のとおりです。

【アセットアロケーションを決める手順】

①投資額に対して、1年間の最大許容損失額を自分で決める。

②ツールを利用し、自分が参考にするアセットアロケーションのリターン(年利)とリスク(標準偏差)を算出する。

③自分が参考にするアセットアロケーションの最大損失額を計算する。

④日本債券を加え、最大損失額を自分の決めた最大許容損失額内に収まるようにアセットアロケーションを調整する。

それでは、私の場合を例にして、具体的に1つ1つ見ていきましょう!

①投資額に対して、1年間の最大許容損失額を自分で決める。

これは、「いくら儲けたいのか?」ではなく、「最大いくらまで損をしていいのか?」を決めるということです。投資の場合、ついつい「いつまでにいくら増やしたい!」という発想になりがちですが、まずは「投資額に対して、1年間で最大いくらまで損を許すか?」を決めます。

私の場合、月:1万円の積立で年間12万の投資額に対して、最大4万円までの損失を許容することにしました。理由としては、確定拠出年金制度を使うので、年間12万の掛金に対する所得控除で税金が24000円安くなります。なので実質16000円の損ならいいだろうという理由です。

12万に対して4万円なので、33.3%のリスクを受け入れるわけですね。では次に、ツールを使って参考にするアセットアロケーションのリスクとリターンを算出します。

②ツールを利用し、自分が参考にするアセットアロケーションのリターン(年利)とリスク(標準偏差)を算出する。

今回利用させていただくツールは、ファンドの海さんの「長期投資予測・アセットアロケーション分析」です。投資金額や配分比率を入力すると、期待リターンとリスクを自動計算してくれる優れものです^^

(参考アセットアロケーション:山崎元さん推奨ポートフォリオ)
※参照:全面改訂 ほったらかし投資術 (朝日新書)

  • 日本株式インデックスファンド:50%
  • 外国株式インデックスファンド:50%

私の場合、年間掛金が12万なので次のようになります。

  • 日本株式インデックスファンド:50%:6万
  • 外国株式インデックスファンド:50%:6万

これをツールに入力したのが次の画像です。
アセットアロケーション2

リターン(年利):4.9%、リスク(標準偏差):16.65%となりました。次に入力したアセットアロケーションの最大損失額を計算します。

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③自分が参考にするアセットアロケーションの最大損失額を計算する。

最大損失額の計算式は次のとおりです。

最大損失額
=投資金額×{期待リターン-(2×標準偏差)}
※参照:梅屋敷商店街のランダム・ウォーカー

※ここで想定する最大損失額は、95.45%の確率です。残りの4.55%はこれ以上の損失になる可能性もあります。ただ、投資に100%はないので、今回は金融業界で主に使われている計算式を使っています。

標準偏差とは、2で算出したリスクの%です。私の場合で計算すると、最大損失額=12万×{4.9-(2×16.65)}=-34,080円です。私がもともと決めていた最大許容損失額は4万なので、今回はその範囲内におさまりました。

事前に決めた最大許容損失額の範囲内に収まらなかった場合は、最後に日本債券を使ってアセットアロケーションの調整を行います。

④日本債券を加え、最大損失額を自分の決めた最大許容損失額内に収まるようにアセットアロケーションを調整する。

ここでは、私の最大許容損失額を3万とした場合で調整してみたいと思います。③で計算した最大損失額は34,080円なので、3万以内になるようアセットアロケーションを調整する必要があります。日本債券で調整し、ツールに入力すると次のようになります。

アセットアロケーション3

(調整後のアセットアロケーション)

  • 日本債券:16.67%:2万
  • 日本株式インデックスファンド:41.67%:5万
  • 外国株式インデックスファンド:41.67%:5万

続いて③の計算式を使い、調整後のアセットアロケーションの最大損失額を計算します。最大損失額=12万×{4.25-(2×13.97)}=-28,428円。これで、最大許容損失額3万円の範囲内に収まりました。このように日本債券を調整し、自分の最大許容損失額にあったアセットアロケーションを作成します。

終わりに

インデックス投資において一番重要なアセットアロケーションを決めることが出来たので、明日からいよいよ銘柄選びです。SBI証券の個人型確定拠出年金の中から、「手数料の安さ」を基準に選んでみようと思っています!

それでは、本日も最後までお読みいただきありがとうございました。この記事が少しでもあなたのお役に立てたら幸いです^^

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