この記事では、フリーランス(個人事業主)の方を対象に、一般的に家事按分したほうがいい項目(勘定科目)、仕事(事業経費)とプライベート(家事関連費)での使用比率を決める判断基準、またおススメの会計処理方法などをご紹介させていただきます。
確定申告などで家事按分についてよくわからない!という方は良かったら参考にしてみてください。
【2019年1月20日追記】
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家事按分とは
フリーランス(個人事業主)の方は、自宅兼事務所のように自宅と仕事場を兼ねているというケースも多いですよね。そういった場合、プライベート(家庭生活用)でかかった費用は確定申告時に経費として計上することが出来ないので、下記の例のように仕事とプライベートでの使用比率を決めてから申告する必要があります。
(例)
(自宅兼事務所:家賃8万円/月)
生活:仕事=50%:50%
4万円/月を経費として計上
(携帯電話:1万円/月)
生活:仕事=40%:60%
6000円/月を経費として計上
家庭用と事業用に分けることから、これを家事按分といい、プライベート用でかかった費用は一般的に家事関連費と呼ばれています。家事按分には明確な決まりはなく自己判断で割合を決めていくのですが、それほど神経質になる必要はありません。あまりに非常識な割合でなければ大丈夫ですのでご安心を^^
ただ、それだといまいちわかりにくいと思うので、ここでは一般的に使われている判断基準をご紹介させていただきます。
家事按分が必要な代表的な項目(勘定科目)
全体的なイメージとしては、「他人が聞いても納得できる割合」を心がけて家事按分比率を決めていきましょう。
【家事按分が必要な代表的な項目】
- 家賃
- 持ち家の場合の減価償却費・住宅ローン金利・保険・固定資産税など
- 電気代
- 水道代・ガス代
- 家の電話・FAX代
- インターネット代
- 携帯電話代
- 車関連費用(ガソリン・駐車場・高速・車検・購入・修理・自動車税など)
家賃
自宅兼事務所の場合は、仕事(事業)で使っている床面積の割合で家事按分比率を決めます。また、週何日働いているか?稼働日なども考慮しましょう。
(目安例①:家賃7万円)
床面積40㎡の1ルームで約半分20㎡くらいを週5日間、仕事で使っている。
家賃70000円×50%(半分㎡)×約70%(週5日)
=家賃70000円/月のうち24500円/月を経費計上
(目安例②:家賃10万円)
4部屋あり、そのうち1部屋を仕事部屋として使用している場合
家賃100000万円×1/4
=家賃100000円/月のうち25000円/月を経費計上
持ち家の場合の減価償却費・住宅ローン金利・保険・固定資産税など
上記、家賃と同じく仕事(事業)で使っている床面積の割合・稼働日を考慮して家事按分比率を決めます。このとき、住宅ローンの返済元本は元々経費にはならないのでご注意ください。
電気代
家賃の割合と同じでOK。「コンセントの使用数を目安に按分比率を決める」という書籍もありますが、私は毎年家賃と同じ割合で確定申告し、税務署から何の指摘もされないので大丈夫です。
水道代・ガス代
「自宅を事務所にする前の料金」ー「自宅を事務所にしたあとの料金」が1つの目安です。注意点として、来客があまりないのに、水道代・ガス代の経費計上が多いというのは少し不自然なので、常識の範囲で按分比率を決めてください。
家の電話、FAX、インターネット、携帯電話
使用時間が目安です。全体の使用時間のなかで、どのくらいの割合で仕事に使っているか?判断しましょう。
自動車関連費用
自動車関連費用には、ガソリン代、保険料、購入時の減価償却費、修理代、車検費用、自動車税、駐車場代などがあります。これらの家事按分比率は同じ比率でOKです。一般的には「走行距離数」を目安に決めればいいでしょう。
家事按分:おススメの会計処理方法
会計ソフトを使うと簡単に設定です。当ブログでのおススメしている「freee」というクラウド会計ソフトでは、上記でご紹介した項目(勘定科目)の仕事使用比率(%)を指定するだけでなので、フリーランスになったばかりの方でも、10分ほどで家事按分の設定ができます。
■確定申告用処理:クラウド会計ソフト freeeで家事按分の設定!
その他で気になった注意ポイント2つ
【自宅兼事務所で親に家賃を払っている場合は?】
生計を一にしているか?していないか?がポイントです。生計を一にしている場合は、家族の中でお金が回っているだけなので経費計上することは出来ません。逆に、生計を一にしていない場合は経費計上することが出来るので、家事按分の比率を決め申告しましょう。
【駐車違反など法令違反による反則金は?】
いわゆる罰金ですが、これは経費計上することは出来ません。違反をしたのだから反省しなさい!という意味合いがあり、経費計上は認められないようです。
おわりに
家事按分比率については、引越しなどで状況が大きく変わるといったケース以外、一度定めてしまえばいいだけなので、しっかり行ってくださいね^^
それでは今日も最後までお読みいただきありがとうございました。この記事が少しでもあなたのお役に立てたら幸いです。