これから結婚、転勤、転職、入学等で引っ越しを考えている方、引っ越す理由はさまざまだと思います。そこで、今日のテーマは「引っ越しで初期費用をかなり安くするコツ!」です。
せっかく気に入った物件があっても初期費用が高すぎて入居できない!なんてこともあると思います。
そこで今回は実際に私が引っ越しをする際にいつも利用している日割り家賃と次月家賃(翌家賃)の関係を利用して初期費用を安くする方法をご紹介します。
以前、私は不動産屋で働いていましたので、不動産業界の人しか知らないこの方法はかなり有効です!
その他、物件の募集図面を確認しながら初期費用(敷金・礼金・日割り家賃・次月家賃・仲介手数料)の計算方法についても解説していますので、是非参考にしてみて下さい^^
物件の図面から初期費用を確認
今回は解説用に下記の物件の募集図面を用意しました。それでは、早速、物件図面から初期費用を計算してみましょう!
※画像をクリックすると大きくなります。
月々の家賃
まず、図面の①賃料+②共益費(または管理費)=月々の家賃となります。
この物件の場合は、99,000円が月々の家賃となりますね。
敷金・礼金
続いて、③の敷金/礼金ですが、こちらは賃料のみで計算をします。なので、今回の場合は、それぞれ1ヶ月分の賃料がかかります。敷金は大家さんが預かる分で、礼金は大家さんへお支払する分です。
敷金・礼金には、共益費、管理費等は含まれません。
その他の費用
④火災保険についてですが、図面には金額が記載されていませんが、2年間契約で大体18,000円~20,000円が相場となります。
この物件には⑤鍵交換代が記載されていますので、これも初期費用の中に入ってきます。
と、図面にはここまでしか情報がありません。しかし、引っ越しをするときには、これ以外の費用が初期費用の中に追加されます。
物件の図面に載っていない費用とは?
物件の図面に載っていない費用とは、⑥日割り家賃⑦次月家賃⑧仲介手数料の3つです。
それでは、⑥日割り家賃、⑦次月家賃、⑧仲介手数料について確認にしていきましょう。(※今回は例として4/15から入居した場合でお話ししていきます。)
⑥日割り家賃
日割り家賃とは、月の途中から入居した場合に発生する家賃のことです。入居は月初(1日)から入居するとは限りません。大家さんもできるだけ早く入居してもらいたいので交渉にもよりますが、ほとんどのケースで日割り家賃が発生します。
毎年4月は30日間なので、4/15から入居する場合は4月30日までの残り15日間の家賃が日割り家賃として初期費用の中に入ってきます。(計算方法:(家賃÷30日)×日数)
(家賃99,000円÷30日)×15日=49,500円が日割り家賃となり初期費用にプラスされてきます。
⑦次月家賃
家賃の支払いは翌月分をその前の月に支払いますので、(例えば、4月分の家賃を3月末に支払う)入居日が毎月15日以降であれば、ほとんどの大家さんが翌月の家賃も初期費用の中に入れてきます。(※地域や大家さんで異なる場合もありますが、関東ではこのケースがほとんどです。)
この場合は、次の月の家賃99,000円が次月家賃となり初期費用にプラスされてきます。
⑧仲介手数料
仲介手数料とは、この物件を紹介してくれた不動産屋さんに支払う手数料です。仲介手数料は賃料1ヶ月分+消費税となります。
この場合は、91,000円×1.08=98,280円が仲介手数料となり初期費用にプラスされてきます。
仲介手数料は共益費や管理費を含まない金額で計算します。
461,740円となります。結構な金額ですよね^^;
では、ここから少しでも初期費用を抑えたい場合はどうすればいいのか?ご紹介していきます。
初期費用をどう抑えていくか!?
次月家賃を初期費用から消す!?
まず、入居日を交渉して次月家賃を初期費用の中から消す調整をします。どいうことかと言うと、次月家賃は毎月15日以前に入居する場合はほとんど初期費用に含まれてこないからです。
「初期費用を抑えたいので、次月家賃の発生しない日ギリギリに入居したいです!」と、担当者に相談すると大体の方は大家さんに交渉してくれます。
次月家賃を初期費用の中から消すには、毎月1日~10日ごろの入居を考えます。
入居日を10日にした場合、日割り家賃(20日間)は66,000円になります。日割り家賃は前回より増えましたが、次月家賃を月末にすることができるので、一度に出ていくお金を抑えることができます。
すると、この時点で82,500円が一度に出ていく金額から減りました。
仲介手数料をゼロにしてもらう交渉術
更に、注目は仲介手数料!です。もう一度先ほどの図面を見てください。
※1の欄は不動産屋さんが見るところですが、ここの※2「AD100」と書かれているところ注目してください。
この意味は「この物件をお客さんに紹介してくれた不動産屋さんには大家から謝礼として賃料の100%(1ヶ月分)をお支払しますよ!」という意味なのです。
となると、不動産屋さんは【大家さん91,000円+お客さん98,280円円=189,280円】が売上として入る訳です。
最近よく見かける「仲介手数料ゼロ物件」はこの大家さんから手数料がもらえるのでお客さんからは手数料は頂きません!というスタイルですね。勿論、営業マンは両方から手数料が入れば売上成績も上がるので黙っている人が多いです^^;
しかし、営業マンは他の不動産屋さんでも同じ物件を紹介できることを知っているので「じゃ、他の不動産屋さんへ行って・・・」と話すと仲介手数料をゼロ(半額)にしてくれることがほとんどです。是非、交渉してみてください!
結果は
本来、461,740円かかるところを、入居日の調整と仲介手数料の交渉で280.960円になり、初期費用を180,780円抑えることができるのです。
先ほどの※2ですが、記載が「AD100」以外に、「B(バック)100%」や「広告料」、「委託料」などと記載されています。また、必ず不動産屋さんが出してきた一番初めの図面を確認するようにしてください。
なぜなら、お客さんに直接大家さんや管理会社へ行かれると自分の会社の売り上げにならなくなってしまうため、内見に行くときには※1の情報はその不動産屋さんの情報に差し替えられてしまうからです。
敷金が戻ってくることを考えて引っ越しをされる方もいると思いますので、退去費用について「退去費用の相場」や「敷金を少しでも多く戻すためにやてとくこと」など、それぞれの記事をまとめていますので、良かったら参考にしてみてください。
終わりに
仲介手数料以外は、いずれ支払うことになるのですが、一度にまとまった金額が用意できなくても引っ越しは賢くすればできちゃいます。
また、賃料交渉や礼金交渉など積極的に担当者に相談してみてください。担当者によっては面倒だから、賃料交渉したフリして「頑張ってみたけどダメでした!」という人も少なくないですが、大家さんも入居して欲しいので安くしてくれることも多々ありますよ。
■引越し手続きリスト、役所・郵便局・免許証など手続きをまとめて紹介!
それでは今日も最後までお読みいただきありがとうございました。この記事が少しでもあなたのお役に立てたら幸いです。