今回は、国民健康保険(国保)の脱退手続きについて、「どのようなときに脱退手続きが必要になるのか?」また、「本人や代理人、郵送で手続きする場合、何が必要になるのか?」それぞれケース別にまとめましたので、良かったら参考にしてみてください^^
国民健康保険脱退手続き
国民健康保険の脱退は自動的には行われませんので、必ず手続きが必要です。まず、国民健康保険から脱退する必要があるケースを確認していきましょう!
脱退手続きが必要なケース
- 勤務先の健康保険に加入したとき
- 親や夫の扶養に入るとき
- 引っ越しで別の市区町村に転出するとき
- 生活保護の受給を開始したとき
- 75歳になったとき
- 死亡したとき
上記に当てはまる方は、お住まいの市区町村窓口で国保の脱退手続きが必要となります。次に、それぞれの手続き方法と必要になるものを確認していきましょう!
勤務先の健康保険に加入したとき
勤務先で健康保険に加入したら(保険証が手元に届き次第)、健康保険の二重加入を防ぐため必ず国保を脱退する手続きが必要です。
国保は他の健康保険に加入しても自動的に脱退はできませんので、注意してください。
脱退を忘れると、保険料の二重請求や国保滞納処分、医療費の返還請求を求められるケースもありますので、こちらも注意が必要です。
脱退手続きを忘れていた場合は?
■国保の脱退手続き忘れてた!脱退後の保険料は支払う必要あるの!?
国保の脱退は郵送で手続きすることもできますので、忙しくて窓口に行く時間がない方は、郵送手続きを利用してください。
手続きに必要なもの
<本人が窓口で手続きする場合>
- 国民健康保険異動(資格喪失)届
- 国民健康保険証(原本)
- 勤務先で加入した健康保険証
- 身分証明書(運転免許証・個人番号カード・パスポートなど)
- マイナンバーが確認できるもの(通知カード・個人番号カード・マイナンバーが記載されている住民票)
国民健康保険証(原本)は窓口で返却することになります。また、国保を脱退する方全員(家族)分の保険証が必要です。
<郵送で手続きする場合>
- 国民健康保険異動(資格喪失)届
- 勤務先で加入した健康保険証のコピー
- 世帯主または本人の身分証明書のコピー(運転免許証・個人番号カード・パスポートなど)
- マイナンバーが確認できるもののコピー(通知カード・個人番号カード・マイナンバーが記載されている住民票)
国民健康保険異動(資格喪失)届は、各市区町村のホームページからダウンロードすることができます。
ダウンロードできない場合は、郵送で取り寄せることもできますが、保険証のコピーの余白に脱退理由「勤務先の健康保険に加入した」と「住所、氏名、電話番号」を記載して提出すればokです。
<代理人が手続きする場合>
- 国民健康保険異動(資格喪失)届
- 勤務先で加入した健康保険証のコピー
- 世帯主または本人の身分証明書のコピー(運転免許証・個人番号カード・パスポートなど)
- マイナンバーが確認できるもののコピー(通知カード・個人番号カード・マイナンバーが記載されている住民票)
- 代理人の身分証明書(運転免許証・個人番号カード・パスポートなど)
※住民票上で別世帯の方が代理人として手続きする場合は、世帯主または本人の記入した委任状が必要となります。
扶養に入るとき
親や夫の加入している健康保険の扶養に入るときも、国保の脱退手続きが必要です。こちらも自動的に脱退はできませんので、保険証が手元に届き次第、お住まいの市区町村窓口で脱退の手続きをしてください。
手続きに必要なもの
<本人が窓口で手続きする場合>
- 国民健康保険異動(資格喪失)届
- 国民健康保険証(原本)
- 扶養に入った健康保険証
- 身分証明書(運転免許証・個人番号カード・パスポートなど)
- マイナンバーが確認できるもの(通知カード・個人番号カード・マイナンバーが記載されている住民票)
<郵送で手続きする場合>
- 国民健康保険異動(資格喪失)届
- 国民健康保険証(原本)
- 扶養に入った健康保険証のコピー
- 世帯主または本人の身分証明書のコピー(運転免許証・個人番号カード・パスポートなど)
- マイナンバーが確認できるもののコピー(通知カード・個人番号カード・マイナンバーが記載されている住民票)
国民健康保険異動届(資格喪失)は、各市区町村のホームページからダウンロードすることができます。
ダウンロードできない場合は、郵送で取り寄せることもできますが、保険証のコピーの余白に脱退理由「親または夫の健康保険の扶養に加入した」と「住所、氏名、電話番号」を記入すればokです。
<代理人が手続きする場合>
- 国民健康保険異動(資格喪失)届
- 国民健康保険証(原本)
- 扶養に入った健康保険証のコピー
- 世帯主または本人の身分証明書のコピー(運転免許証・個人番号カード・パスポートなど)
- マイナンバーが確認できるもののコピー(通知カード・個人番号カード・マイナンバーが記載されている住民票)
- 代理人の身分証明書(運転免許証・個人番号カード・パスポートなど)
※住民票上で別世帯の方が代理人として手続きする場合は、世帯主または本人の記入した委任状が必要となります。
親や夫の健康保険の扶養に入るときの手続きについては、こちらの記事でも解説していますので、良かったら参考にしてみてください。
■健康保険:退職後、扶養に入る収入条件は?必要書類と手続方法を確認
引っ越しで別の市区町村に転出するとき
国民健康保険は、各市区町村で運営されているため、引っ越しで他の市区町村に転出する場合は、国保を脱退(保険証を返す)し、新たな市区町村で加入(保険証をもらう)する手続きが必要になります。
引っ越しで国保を脱退する場合は、こちらの記事で詳しく解説していますので、参考にしてみてください。
■国民健康保険:引越しのときの手続き、保険料の未納分がある場合は?
生活保護の受給を開始したとき
生活保護の受給を開始したときも国保の脱退手続きが必要です。
手続きに必要なもの
※生活保護の受給を開始したとき場合は、郵送で手続きを行うことができませんので注意してください。
<本人が窓口で手続きする場合>
- 国民健康保険異動(資格喪失)届
- 国民健康保険証(原本)
- 生活保護開始決定通知書
- 身分証明書(運転免許証・個人番号カード・パスポートなど)
- マイナンバーが確認できるもの(通知カード・個人番号カード・マイナンバーが記載されている住民票)
<代理人が手続きする場合>
- 国民健康保険異動(資格喪失)届
- 国民健康保険証(原本)
- 生活保護開始決定通知書のコピー
- 世帯主または本人の身分証明書のコピー(運転免許証・個人番号カード・パスポートなど)
- マイナンバーが確認できるもののコピー(通知カード・個人番号カード・マイナンバーが記載されている住民票)
- 代理人の身分証明書(運転免許証・個人番号カード・パスポートなど)
※住民票上で別世帯の方が代理人として手続きする場合は、世帯主または本人の記入した委任状が必要となります。
75歳になったとき
75歳になった方は自動的に後期高齢者医療制度へ移行するため、手続きは不要です。
【関連記事】
■後期高齢者医療保険証の再発行手続き!代理人でも即日再交付できる?
死亡したとき
国民健康保険に加入していた方が死亡した場合は、国保の脱退手続き(国民健康保険証の返却)が必要です。
手続きに必要なもの
- 国民健康保険異動(資格喪失)届
- 国民健康保険証(原本)
【関連記事】
国民健康保険に加入している方が亡くなって、葬儀を行ったとき場合は、葬祭費が支給されます。詳しくはこちらの記事を確認してみてください。
■国保の葬祭費:申請方法や金額、支給日数を確認!火葬のみの場合は?
保険料の精算はどうなる?
ほとんどの方が年度の途中で国保を脱退することになると思いますが、途中で脱退する場合は保険料を再計算し、多く支払っている場合は返還され、不足している分は後日納付書による請求か、手続きの際に精算となります。
年度途中で脱退する場合の保険料の計算方法や、脱退後、保険料の納付書が送られてきた場合は払う必要があるのか?こちらの記事にまとめていますので、良かったら参考にしてみてください。
■国保の脱退手続き忘れてた!脱退後の保険料は支払う必要あるの!?
国民健康保険脱退後や、勤務先の健康保険加入後に国民健康保険証を使用した場合は、市区町村が負担した医療費を後日返還することになりますので、注意してくださいね。
それでは今日も最後までお読みいただきありがとうございました。この記事が少しでもあなたのお役に立てたら幸いです。