個人事業主が確定申告をする際につまずきやすい「減価償却」。特に仕事で使う車を購入した場合など、仕訳も紛らわしいし、プライベートと仕事での使用比率も考えなくてはいけないし、かなり大変ですよね…

そこで今回、〝中古の軽自動車を購入〟という具体例を上げ、「車購入時の仕訳」→「減価償却費の計算」→「家事按分を考慮した場合の計算」という一通りの流れを記事にしてみました。車を購入して減価償却で困っているという方は、良かったら参考にしてみて下さい^^

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車両購入時の仕訳

車を購入したとき、支払った金額全てを減価償却するわけではありません。まずは購入時の明細を見て、仕訳を行い、減価償却するべき「取得価格」を計算しましょう。

車購入時の明細に良く書かれている項目は次の仕訳になります。「取得価格」は、「車両運搬具」に仕訳される項目の合計です。※2つ書かれているものは、印紙は「租税公課」、その他代行業者に依頼した場合の手数料・諸経費などは「車両運搬具」に仕訳します。

車両本体価格 車両運搬具
付属品 車両運搬具
カーナビ 車両運搬具
販売諸費用 車両運搬具
自動車税 租税公課
自動車重量税 租税公課
検査登録費用 租税公課 or 車両運搬具
車庫証明 租税公課 or 車両運搬具
下取車手続代行費用 租税公課 or 車両運搬具
自賠責保険料 保険料

「車両運搬具」に仕訳されたものの合計金額を「取得価格」として減価償却費を計算する!

では次に、減価償却費を計算して見ましょう^^

中古で購入した軽自動車の減価償却費を計算!

「購入データ」
購入日:2018年3月20日 
車の初年度登録:2014年5月
取得価格:650,000円
仕事とプライベートの費用比率:8:2

【減価償却費の計算手順】

流れとしては、1.耐用年数を計算する。2.減価償却費を計算する。3家事按分を考慮して計算する。という3つになります。1つ1つみていきましょう!

1.耐用年数を計算する。

中古車の耐用年数は次の計算式で計算します。

【中古車の耐用年数計算式】
※新品軽自動車の法定耐用年数は4年です。

A.新品の法定耐用年数を超えている場合
新品の法定耐用年数×20%
B.新品の法定耐用年数を超えていない場合
(新品の法定耐用年数-経過年数)+経過年数×20%

1年未満の端数は切り捨て、2年未満は2年とする。

耐用年数を計算してみましょう。①新品の法定耐用年数:軽自動車の法定耐用年数は4年(48ヶ月)。②中古の経過年数:初年度登録が2011年5月、購入が2015年3月なので、3年10ヶ月(46ヶ月)。

購入した中古車の経過年数が、新品の法定耐用年数を超えていないので、上記の【中古車の耐用年数計算式】Bにあてはまります。

(48ヶ月-46ヶ月)+46ヶ月×20%
=11.2ヶ月

2年未満なので、耐用年数は2年となります。

耐用年数までわかったら、クラウド会計ソフト「freee」を利用しよう!

「取得価格」・「耐用年数」の2つがわかれば、クラウド会計ソフト「freee」で家事按分も含めた減価償却費を自動計算してくれます^^

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2.減価償却費を計算する。

個人事業主の減価償却は定額法定率法という2つの計算方法を選ぶことが出来るのですが、定率法には届出が必要なので、届出をされていない場合は定額法にて計算を行います。

今回は一般的に多いであろう定額法にてご説明させていただきますので、予めご了承ください。定額法での計算式は次の通りです。

減価償却費=取得価格×償却率×月数÷12

※償却率は耐用年数により決まります。以下、定額法の償却率です。

2年 0.500
3年 0.334
4年 0.250
5年 0.200
6年 0.167

では、計算式にそって計算してみましょう。

・取得価格:650,000円
・償却率:0.500
・月数:3~12月までの10ヶ月
※買った月も含みます。

650,000円×0.5×10÷12
減価償却費=270,834円※小数点以下、切り上げで計算

3.家事按分を計算する。

個人事業主の方の場合、仕事とプライベートの両方で車を使うといったケースも多いと思います。確定申告で減価償却費として申告する場合、その割合に応じて最終的な金額が決まります。今回の例は仕事:プライベート=8:2の比率なので、2で計算した金額の80%が申告する減価償却費となります。

270,834円×80%=216,668円※小数点以下、切り上げで計算

終わりに

お疲れ様でした^^ここまで読んでいただき、「減価償却」の全体像や「仕訳」・「取得価格」・「耐用年数」などの意味をある程度把握された方には、クラウド会計ソフトの利用をお勧めします。今年だけだなく、来年の減価償却費なども、自動計算してくれるのですごく便利ですよ!

それでは、今日も最後までお読みいただきありがとうございました。この記事が少しでもあなたのお役に立てたら幸いです^^