幼稚園の補助金制度には「私立幼稚園就園奨励費補助金(国の制度)」入園料補助金(都や市の制度)」「幼稚園園児補助金(都や市の制度)」があるのをご存知ですか?

お住まいの地域によって補助金額や支給条件が異なりますが、条件に該当していれば、すべての補助金を受け取ることができますので、もしまだ申請をしたことがない人は確認してみることをおススメします。

(※「入園料補助金(都や市の制度)」や「幼稚園園児補助金(都や市の制度)」については、実施していない自治体もありますので、お住いの市区町村の窓口でご確認してみてください。)

今回は「私立幼稚園就園奨励費補助金(国の制度)」について補助金支給額の確認方法をご説明します。自治体によって補助金の詳細に差がありますが、算定方法は同じなので、具体的な金額を知りたい方は参考にしてみてください。

スポンサーリンク

私立幼稚園就園奨励費補助金とは?

私立幼稚園などに3~5歳児を通園させ入園料・保育料を支払った保護者に対して、費用の一部を補助する国の制度で、自治体から保護者へ補助金として支給されます。

助成金支給額の確認方法

【今回の例】
夫婦と子ども1人(4歳)の3人家族。収入があるのは父で、母は父の扶養になっている。

ステップ1:所得割額の確認

補助金は市民税の所得割額を基準に算定しますので、まずは、課税証明書を用意します。

納税証明書

画像の「市民税所得割額」欄の金額を確認します。

幼稚園補助金の算定では、「住宅借入金等特別税額控除(住宅ローン控除)」「外国税額控除」「配当控除」「寄付金控除」がある場合、これらの控除を行う前の所得割額を使用します。
この例では、99,300円(所得割額)+9,390円(住宅ローン控除)=108,690円が、幼稚園補助金算定時に使用する所得割額となります。

市民税所得割額は保護者(父母)の合算になります。父母以外に家計の主宰者(園児を扶養親族にしている方など)がいる場合は、その方の所得割額も合算します。

ステップ2:所得割額の階層を確認

所得割額がわかったところで、次に市民税所得割額階層早見表から階層を確認していきます。
※自治体によって市民税所得割額補助基準額は異なりますので、お住いの市区町村でご確認ください。

【市民税所得割額階層早見表】
早見表

見方は、今回の例では【子ども1人(4歳)】なので、「合計1人」→「16歳未満1人」→市民税所得割が108,690円だったので、「191,400円以下」の欄に当てはまりますね。なので、今回の例では「第4階層」になります。

ステップ3:補助金の支給額を確認

それでは、第4階層でいくら補助金がもらえるのか?確認していきましょう!

【表1】小学校1年生から3年生の兄・姉がいない園児に適用

※金額は年額です。

階層区分 第1子 第2子 第3子以降
第1階層
生活保護世帯
308,000円 308,000円 308,000円
第2階層
非課税世帯
272,000円 290,000円 308,000円
第3階層 115,200円 211,000円 308,000円
第4階層 62,200円 185,000円 308,000円
その他の階層  -  154,000円 308,000円

※【表1】の中の第1子、第2子、第3子以降とは、同じ年度に幼稚園に在園している子どもの数を指します。上に兄・姉がいても、小学生以上であったり、幼稚園に通っていない場合は、数に数えませんので注意してください。

【表2】小学校1年生から3年生の兄・姉がいる園児のみに適用

※金額は年額です。

階層区分 第2子 第3子以降
第1階層
生活保護世帯
308,000円 308,000円
第2階層
非課税世帯
290,000円 308,000円
第3階層 211,000円 308,000円
第4階層 185,000円 308,000円
その他の階層 154,000円 308,000円

※表2の中の第2子、第3子以降とは、小学校1年生から3年生の兄・姉から順に数えた場合の子どもの数を指します。


今回の例では、

子ども: 1人(4歳)
階層 : 第4階層

なので、【表1】の第4階層=62,200円(年額)が補助金として支給されます。

生活保護世帯・非課税世帯の場合は、第1階層・第2階層で確認してください。

子どもが1人で生活保護世帯の場合は【表1】の第1階層(生活保護世帯)=308,000円となっていますが、この金額は【支払った授業料】に対しての上限という意味です。
例えば、幼稚園の月々の授業料が20,000円だった場合は、12ヶ月×20,000円=240,000円なので、308,000円(上限)の中から240,000円が補助金として支給されることになります。

スポンサーリンク

幼稚園の補助金の種類

<入園料補助金(都や市の制度)>
私立幼稚園に入園したときに支払った入園料に対する補助金です。子ども一人につき1回限りの支給です。
金額は世帯の所得にかかわらず5,000円~80,000円と各自治体によってかなり差がありますので、お住いの市区町村の窓口で確認してください。

<幼稚園園児補助金(都や市の制度)>※自治体によっては実施していない場合もあります。

算定方法:私立幼稚園就園奨励費補助金と同様です。


対象者:認可幼稚園(学校教育法で規定する幼稚園)に通っている園児の保護者です。(市外の幼稚園も対象です。)


申請方法:6月頃に幼稚園等から配布される「私立幼稚園園児補助金・就園奨励費補助金調書」(申請書)に記入し、園児1人につき1枚を幼稚園へ提出します。
また、年度ごとの申請のため、毎年1回申請する必要があります。


提出先:通っている幼稚園へご提出ください。


決定通知:決定通知は幼稚園からお知らせがきます。


補助金支給方法:指定した口座に振り込みされるケースが多いですが、中には幼稚園を通じて支給されるケースもありますので、お住いの市区町村の窓口、または幼稚園でご確認ください。


支給時期:前期(4~9月分)・後期(10~3月分)を10月下旬と3月下旬の2回に分けて支給されたり、12月頃にまとめて支給される場合もありますので、お住いの市区町村の窓口、または幼稚園でご確認ください。


期限:申請書の提出には期限があります。申請期間を過ぎても申請を受け付けてくれる自治体もありますが支給が遅れることがあるので注意してください。

また、年度途中に新しい市区町村へ転入した場合や、転出した場合は、改めて申請が必要です。手続き方法は幼稚園または市区町村の窓口で確認してください。

6歳からも援助金制度があります。それは、小学・中学校に通う子ども向けに、文具や教材、給食などの費用を援助してくれる制度です。詳しくはこちらの記事にまとめていますので、良かったら参考にしてみて下さい。

知らないと損!小・中学校の就学援助:補助される項目と金額はいくら?

終わりに

幼稚園補助金事業は各市区町村で行っていて、補助金の金額もそれぞれの自治体でかなり差があります。また、申請方法や支給時期、支給方法も異なりますので、お住まいの市区町村の窓口でご確認ください。

その他、母子家庭の場合にもらえる住宅手当(家賃補助)や住民税・所得税の免除などの記事をこちらにまとめています。

「もらえるのに申請していなかった!」「本来払わなくていい税金を払っていた!」ということがあるかもしれませんので、この機会に確認してみてください^^

母子家庭なら知っておこう!家賃や学費の補助制度~税金の免除まで

それでは、今日も最後までお読みいただきありがとうございました。少しでもあなたのお役に立てたら幸いです^^

スポンサーリンク