母子家庭の児童扶養手当:所得制限の確認方法と支給額の計算式を解説

児童扶養手当は、所得の低い母子家庭のシングルマザーの方や父子家庭など一人親家庭で18歳未満の子どもを養育している場合にもらうことのできる手当です。

ただ、厄介なのが受給条件にある「所得制限の見方」「支給額の計算方法」です^^;複雑でわかりにくいという人も多いと思います。

そこで今回は、児童扶養手当をもらうための条件「所得制限の確認方法」と「支給額の計算方法」をわかりやすく解説していますので、良かったら参考にしてみてください^^

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児童扶養手当


児童扶養手当は、離婚などで母親または父親のどちらか一人親家庭(母子家庭など)で、18歳未満の子どもを養育している人が低所得の場合にもらうことのできる手当です。

受給できる人の条件

児童扶養手当を受給できる人は、国籍問わず、18歳未満(障害がある子ども場合は20歳未満)の子どもを養育しているお母さん・お父さん(父母のいない子どもを養育している祖父母など)で、下記のいずれかに該当している人です。

  • 父母が離婚した子ども
  • 父または母が死亡した子ども
  • 父または母が一定程度の障害の状態にある子ども
  • 父または母の生死が不明な子ども
  • 父または母から1年以上遺棄されている子ども
  • 父または母が1年以上拘禁されている子ども
  • 母が婚姻によらないで出産した子ども
  • 配偶者から暴力(DV)を受け裁判所からの保護命令を受けている子ども

※手当をもらうには、この他に収入(所得)の制限がありますので、確認していきましょう。

いくらもらえるの?

平成30年4月~平成31年3月までの児童扶養手当の支給額は以下のとおりです。

区分 全部支給 一部支給
児童1人目 42,500円 10,030円~42,490円
児童2人目 10,040円加算 5,020円~10,030円を加算
児童3人目以降 3人目以降1人につき6,020円加算 3,010円~6,010円を加算

児童扶養手当の支給額は、養育している「子どもの人数」や、子どもの父母などの「収入(所得)」で変わってきます。

お子さんが2人いて「全部支給」の場合は「児童2人目」の10,040円を加算した額、つまり42,500円+10,040円=52,540円が児童扶養手当の支給額となります。

「全部支給」か「一部支給」かは、前年の所得(1月~6月までに申請をする場合は、前々年の所得)で決まりますので、このあと所得の調べ方について、ご説明していきます。

児童扶養手当支給額の計算方法

ここからは、下記の例で所得額の調べ方と支給額の計算方法を解説していきます。

<今回のモデルケース>
・花子さん(28歳・派遣社員・女性)
・シングルマザー
・子ども1人
・子どもと2人暮らし
・養育費:元夫から月4万円
・年収300万円

①所得額を計算する

まず、「所得額」を計算します。

計算式:所得額=「給与所得控除後の金額」+「養育費×0.8」-「定額控除8万円」-「その他控除」

それぞれの求め方を確認していきましょう。

「給与所得控除後の金額」
源泉徴収票↓の①「給与所得控除後の金額」に記載されている金額です。

※確定申告をされている方は、確定申告書の「所得金額」を確認してください。


「養育費×0.8」
養育費はその金額の8割が所得として加算されます。児童扶養手当の所得は前年(1月から12月までの1年間)で計算しますので、1月から6月までの間に児童扶養手当を請求する場合は、前々年の養育費が該当することになります。

月々5万円の養育費を1年間もらっていた場合の計算方法は、「5万円×12ヶ月×0.8」となります。

現在のところ、養育費に関しては自己申告制になっています。


「定額控除8万円」
社会保険料、生命保険料、地震保険料などの相当額として、一律8万円が所得から控除されます。


「その他控除」

特別障害者控除 40万円
障害者控除 27万円
勤労学生控除 27万円

その他、雑損控除、医療費控除、小規模企業共済等掛金控除、配偶者特別控除、老人扶養親族控除、老人控除対象配偶者控除、特定扶養親族控除、控除対象扶養親族控除などがあり、該当するものがあれば所得から控除することができます。

但し、申請者が児童の母(父)の場合は、「寡婦控除(27万円)」「特別の寡婦控除(35万円)」は控除できなくなっています。


計算式に当てはめていきましょう。

所得額=192万円+(4万円×12ヶ月×0.8)-8万円-0=2,224,000円

花子さんの所得額は2,224,000円となります。

②所得制限限度額から「全部支給」「一部支給」「支給なし(停止)」を確認する

続いて、花子さんの所得額222.4万円は児童扶養手当が支給される金額なのか?下の所得制限限度額表に当てはめて確認をします。

<所得制限限度額>

(平成30年7月分まで)

扶養親族等の人数 全部支給 一部支給 同居の扶養義務者
0人 19万円未満 192万円未満 236万円未満
1人 57万円未満 230万円未満 274万円未満
2人 95万円未満 268万円未満 312万円未満
3人 133万円未満 306万円未満 350万円未満

平成30年8月支給分から『全部支給』の所得制限限度額が、以下の通り、引き上げられました!

(平成30年8月分から)

扶養親族等の人数 全部支給 一部支給 同居の扶養義務者
0人 49万円未満 192万円未満 236万円未満
1人 87万円未満 230万円未満 274万円未満
2人 125万円未満 268万円未満 312万円未満
3人 163万円未満 306万円未満 350万円未満

これによって、今まで「一部支給」だった人が「全部支給」に繰り上がる可能性があります。また、一部支給の計算にも全部支給の所得制限限度額を利用するため、支給額が増額される可能性があります!

※児童扶養手当は前年度の所得と扶養状況で審査されるため、今年離婚した方で、去年は元夫が子どもを扶養していた場合は「扶養人数0」の欄で確認してください。

また、扶養親族等が3人以上の場合、1人につき38万円を加算した額になります。

花子さんの場合は『花子さん+子ども1人』の世帯なので、「扶養親族等の人数」は「1人」となります。

扶養親族等の人数が1人の場合の所得制限額(平成30年8月から)は「全額支給:87万円」「一部支給:230万円」です。

これは所得額が87万円未満であれば手当は全額支給、230万円未満であれば手当の一部が支給されるということです。(230万円以上の場合は支給なし(停止)となります。)

花子さんの所得額は222.4万円だったので、「一部支給」となりますね。

③支給額を計算する

最後に児童扶養手当の「支給額」を計算していきます。

計算式:手当月額=42,490円-{(所得額-全部支給の所得制限限度額)×0.0226993}

この計算式に出てくる「所得額」は先ほどの222.4万円で、「全額支給の所得制限限度額」は↓の扶養親族の人数で決まっています。

花子さんの場合は扶養親族は「子ども1人」なので「87万円」です。(※平成30年8月分以降)

<全額支給の所得制限限度額>

扶養親族等の人数 全額支給
0人 49万円
1人 87万円
2人 125万円
3人 163万円

計算式に当てはめていくと、

42,490円-{(222.4万円-87万円)×0.0226993}=

222.4万円-87万円=1,354,000円

1,354,000円×0.0226993=30,730円(10円未満四捨五入)

42,490円-30,730円=11,760円

花子さんの場合、児童扶養手当は11,760円(月額)となります。

子どもが2人以上いる場合は、次の計算式に当てはめて計算してみてください^^

2人目加算額:10,030円ー(所得ー該当する限度額)×0.0035035

3人目以降加算額:6,010円ー(所得ー該当する限度額)×0.0020979

(※平成30年8月分以降の計算式です。)

その他、母子家庭の方がもらえる住宅手当(家賃補助)や、子どもの学費を支援してくれる補助制度などを一覧にしています。

「もらえるのに申請していなかった!」「本来払わなくていい税金を払っていた!」ということもあると思いますので、この機会に確認してみてください。

母子家庭なら知っておこう!家賃や学費の補助制度~税金の免除まで

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いつからもらえる?

審査期間

児童扶養手当の認定審査には1~3カ月かかりますが、認定されると認定日の月の翌月分から支給されます。

支給日

支払期 対象月 支給日
4月期 12月~3月分 4月11日
8月期 4月~7月分 8月11日
12月期 8月~11月分 12月11日

※児童扶養手当の支給は銀行振込のため、支払日が土・日・祝日の場合は、その直前の金融機関が営業している日になります。

いつまでもらえるの?

児童扶養手当は受給条件を満たせば、子どもが18歳(障害がある子ども場合は20歳)の誕生日以降の最初の3月31日まで受給することができます。

但し、児童扶養手当の受給期間が5年以上経つと、手当額の半分が支給停止になります。(求職活動ができない、など事情があると認められた場合は除きます。)

また、児童扶養手当を受給している人は、毎年8月に「児童扶養手当現況届」を提出する必要があります。現況届を提出しないと、8月分以降の手当が受給できなくなりますので、忘れず提出しましょう。

申請に必要なもの

  • 児童扶養手当認定請求書(窓口に用意されています)
  • 戸籍謄本(本人と子どものもの、離婚の場合は、離婚日の記載があるもの)
  • 世帯全員の住民票(戸籍の表示と続柄、世帯主の氏名が表示されているもの)
  • 預金口座番号
  • 印鑑
  • 年金手帳
  • マイナンバー(通知カード、個人番号カード)

※お住まいの市区町村で必要になる書類が異なる場合があります。

終わりに

今回の児童扶養手当については母子家庭のケースを中心に説明をしてきましたが、児童扶養手当は「父子家庭」「子どもの祖父母」でも受給することができ、それぞれに所得制限が設けられています。

また、扶養親族の数や控除される項目によって支給額が異なってきますので、詳しくはお住まいの市区町村窓口で相談してみてください。

母子家庭の所得税・住民税の免除・減免についてもご紹介しています。「本来払わなくていい税金を払っている」ということもありますので、こちらの記事も参考にしてみてください。

【母子家庭の所得税編】
母子家庭の所得税が免除・減免される年収はいくら?計算方法を確認

【母子家庭の住民税編】
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それでは、今日も最後までお読みいただきありがとうございました。少しでもあなたのお役に立てたら幸いです。

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