傷病手当金の申請方法:手順と書類を提出するタイミングを具体例で確認

病気やケガで長期間仕事に就くことができなり、その間、会社から給与がもらえない場合は、会社が加入している保険者(協会けんぽ、健康保険組合)から傷病手当金をもらうことができます。(うつ病、不安障害、睡眠障害などのメンタル要因でも条件を満たせば受給することができます。)

そこで今回は、傷病手当金の申請について「支給要件」「支給期間」「申請までの手順」「書類を提出するタイミング」「必要書類」をまとめてみましたので、良かったら参考にしてみてください^^

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傷病手当金の支給要件

傷病手当金 申請
①健康保険の被保険者
勤務先の健康保険に加入している被保険者が対象で、扶養に入っている家族や国民健康保険に加入している人は対象外です。

②病気やケガで仕事に就くことができない場合
ここで言う「病気やケガ」とは、業務外の事由で、医師から「労務不能(仕事に就くことができない状態)」と診断されたときです。

③傷病により(連続する3日間を含み)4日以上仕事に就くことができない場合
傷病手当金を受給するためには、まず、医師から「労務不能」と診断されたあとに3日間連続して会社を休む必要があります。

これを「待機期間」と呼び、待機期間は有給・公休(土日祝日休み)・欠勤のいずれもカウントすることができますが、待機期間の3日間について傷病手当金は支給されず、4日目以降の仕事に就けなかった日に対して支給されます。

④休んだ期間の給与の支払いがない場合
傷病手当金は給与をもらっている場合は支給されませんが、給与の支払いがあっても傷病手当金の額よりも少ない場合は、その差額分が支給されることになっています。

退職後に傷病手当金を受給する場合は、支給要件が多少異なります。退職後に引き続き傷病手当金を受給する場合と、退職後初めて傷病手当金を受給する場合については、こちらの記事を参考にしみてください。
退職後の傷病手当金:初回申請手続きと引き続きもらう方法を確認

傷病手当金の支給期間と支給額

支給期間

傷病手当金の支給される期間は、支給開始日から最長1年6ヶ月となります。

支給開始日とは?
傷病手当金は医師から「労務不能」と診断されたあとに3日間の待機期間を経て、4日目も労務不能で仕事を休み、給与の支払いがなかったときは4日目から支給されることになりますので、この日が支給開始日となります。

傷病手当金の受給には時効があります!
傷病手当金をもらう権利は支給開始日から2年間で消滅してしまいます。2年を過ぎると、傷病手当金をもらうことができませんので注意してください。

傷病手当金の時効の起算日は「労務不能であった日ごとに、その翌日」です。

言葉の意味が難しいですよね^^;

例えば、平成29年4月20日から平成29年5月15日まで「労務不能」で休んだ場合の「時効」は、以下の通りです。(傷病手当金は1日単位で支給されるため、時効も1日単位で発生します。)

労務不能だった日 時効の起算日 時効
平成29年4月20日 平成29年4月21日 平成31年4月20日
平成29年5月15日 平成29年5月16日 平成31年5月15日

上記の場合、平成31年4月20日までに申請をすれば「平成29年4月20日~平成29年5月15日」の分は、全て支給対象期間となります。

申請が平成31年5月10日になってしまった場合は、平成29年4月20日から平成29年5月9日までの分は時効になり、傷病手当金をもらうことができず、平成29年5月10日~平成29年5月15日までの分が支給対象となります。

支給額

傷病手当金の支給額については、こちらの記事で詳しく解説していますので、良かったら参考にしてみて下さい。
傷病手当金の計算方法:手取りはいくら?計算例を使って支給額を確認

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傷病手当金の申請手順を確認

病気(ケガ)の発生から傷病手当金の申請までの手順と書類を提出するタイミングを、具体例にまとめましたので確認していきましょう。

<例>
Aさんは、5月から体調が悪く、6/1に病院で医師から「うつ状態で労務不能」と診断され、6/1から30日間仕事に就くことができなくなりました。

Aさんの例で申請までの流れを確認していきましょう。

手順①:会社に報告&待機期間を完成させる

まず、勤務先に病気のことを報告し、長期欠勤することを伝えます。(※このとき、有給を使って休むのか、欠勤扱いで傷病手当金を申請するのか、相談して決めてください。)

傷病手当金を申請する場合、その後の3日間(6/1、2、3)仕事を休み「待機期間」を完成させます。また、傷病手当金を申請する場合は「傷病手当金支給申請書」が必要になりますので、保険者(協会けんぽや保険組合)から取り寄せておきましょう。

協会けんぽの場合はホームページからもダウンロードすることができます。

協会けんぽホームページ⇒傷病手当金支給申請書

手順②:医師に「意見書」(証明)の記入を依頼する

傷病手当金を申請することにしたAさんの場合は、30日間仕事を休み、7/1に6/4~6/30(待機期間3日間を除く)までの傷病手当金を申請するため、医師に傷病手当金支給申請書の「意見書」に記入を依頼します。

意見書とは、休んでいた期間「労務不能」だったことを証明してもらう書類です。病院によっては書類作成までに、2週間程度かかる場合がありますので、事前に確認しておきましょう。

手順③:会社に「事業主証明」の記入を依頼する

医師の「意見書」と同時に会社にも傷病手当金支給申請書の「事業主記入欄」に記入を依頼します。

ここでは、会社を休んでいることと給与が支払われていないことの証明をしてもらいます。また、傷病手当金の申請は事後申請となりますので、6/4~6/30の分を申請する場合は、7/1以降に書類を記入してもらうことになります。

手順④:傷病手当金の支給申請

「医師の意見書」と「会社の証明」が揃い次第、本人記入分の申請書と合わせて、会社から保険者(協会けんぽ、健康保険組合)へ提出してもらいます。

※傷病手当金の支給申請は会社を経由して申請するのが一般的ですが、(協会けんぽの場合)会社を経由せず、本人が申請することも可能です。

手続きが遅れるとその分の支給日も遅れるので、急ぎの場合は会社に相談してみてください。

このあとは審査が行われ、支給される場合は「支給決定通知書」、不支給の場合は「不支給決定通知書」が送られてきます。

指定の口座へ入金されるまでの期間は申請後、約2~3週間となります。(「支給決定通知書」が届いてから、間もなく入金されるそうです。)

以上が、病気やケガの発生から支給までの流れとなります。続いて、傷病手当金の申請に必要な書類を確認していきましょう。

手続きに必要な書類

傷病手当金の支給申請には以下の書類が必要です。

  • 傷病手当金支給申請書
  • 事業主の証明(退職後は不要)
  • 医師の意見書
こちらの記事では傷病手当金支給申請書の書き方について、記入例を使って解説していますので、良かったら参考にしてみて下さい。
傷病手当金:申請書の書き方(うつ病や申請期間)を記入例で確認!

その他、状況に合わせて必要になる書類

<支給開始日以前の12ヶ月以内に勤め先が変わった場合>

  • 以前、勤めていた会社の会社名、住所、勤務期間がわかる書類

本日、協会けんぽに確認したところ、こちらの書類は必要であれば協会けんぽが申請書を用意するそうです。

<障害厚生年金を受給している場合>
年金給付額等がわかる書類(以下のすべての書類が必要です。)

  • 障害厚生年金給付の年金証書またはこれに準ずる書類のコピー
  • 障害厚生年金給付の額、支給開始年月日を証明する書類
  • 年金額改定通知書等のコピー

<老齢退職年金を受給している人で資格喪失後に申請する場合>
年金給付額等がわかる書類(以下のすべての書類が必要です)

  • 老齢退職年金給付の年金証書またはこれに準ずる書類のコピー
  • 老齢退職年金給付の額、支給開始年月を証明する書類
  • 年金額改定通知書等のコピー

<労災保険から休業補償給付を受給している場合>

  • 休業補償給付支給決定通知書のコピー

<ケガ(負傷)の場合>

  • 負傷原因届

「負傷原因届」はこちらからダウンロードすることができます。⇒協会けんぽホームページ:健康保険負傷原因届

<第三者による傷病の場合>

  • 第三者行為による傷病届

<被保険者が亡くなり、相続人の方が請求する場合>

  • 被保険者との続柄がわかる戸籍謄本など

傷病手当金の支給申請に必要な書類は、会社が加入している健康保険組合などによって、異なる場合がありますので、申請前に確認するようにしてください。

それでは、今日も最後までお読みいただきありがとうございました。少しでもあなたのお役に立てたら幸いです。

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