現在、国民健康保険に加入している人が、他の市区町村へ引っ越しをする場合は、国民健康保険を脱退(保険証を返す)し、新たな市区町村で加入(保険証をもらう)する手続きが必要になります。

そこで、今回は引っ越しのとき必要になる「国民健康保険の脱退・加入手続き」の方法や、国民健康保険を脱退するときに「保険料の未納分がある場合は一括で支払わないといけないのか?」など、引っ越しをするときの国保についてまとめてみましたので、良かったら参考にしてみてください。

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引っ越しが決まったら

国民健康保険を運営しているのは、国ではなく市区町村です。そのため、現在、国民健康保険に加入している人が他の市区町村へ引っ越しをする場合は、国民健康保険を脱退(保険証を返す)し、新たな市区町村で加入(保険証をもらう)する手続きが必要になります。

現在、国保に未加入の方は、こちらの記事参考にしてみてください。

国保の未加入期間!就職・引っ越しのときの保険料支払いはどうなる?

他の市区町村へ引っ越すとき

現在加入している国民健康保険の脱退手続きが必要です。市区町村の窓口で転出届を出すときに国民健康保険の脱退の手続きも同時にすることができます。

そして、引っ越し後に、引っ越し先の市区町村で国民健康保険の加入手続きをします。こちらも転入届を出す際に国民健康保険の加入手続きをすることができます。

同じ市区町村内に引っ越すとき

国民健康保険証の住所変更手続きが必要です。家族(世帯全員分)の保険証を持って窓口で手続きをしてください。

国民健康保険(脱退・加入)手続きの流れ

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国民健康保険の脱退手続き

他の市区町村へ引っ越す場合は、(住民票の異動)転出届を出すときに国民健康保険の脱退の手続きも同時にすることができますので、下記の書類を持って市区町村の窓口で手続きをしてください。

<国保脱退の手続きに必要なもの>

  • 国民健康保険証の原本(脱退する人全員分)
  • 国民健康保険被保険者資格喪失届(窓口に用意されています。)
  • 身分証明書(運転免許証・パスポート・マイナンバーカード等)
  • マイナンバー確認書類(※)

(※)平成28年1月から、届出書類に「個人番号(マイナンバー)」を記入することになっていますので、マイナンバー確認書類(通知カード・マイナンバーが記載されている住民票・マイナンバーカード)が必要になります。

国保の脱退手続きの期限は、引っ越してから14日以内となっていますので、住民票の異動(転出届)と併せて手続きしておきましょう。

引っ越し後、手続きをしないで、そのまま保険証を使って診察を受けると、あとで医療費の返還を求められますので注意してください。

就職で勤務先の健康保険に加入する方、親や夫の健康保険の扶養に入る方も脱退手続きが必要です。

国保脱退後も保険料の納付書が送られてくることが多々あります。脱退後の保険料はいつの分まで支払うのか?解説していますので、良かったら参考にしてみてください。
国保の脱退手続き忘れてた!脱退後の保険料は支払う必要あるの!?

国民健康保険の加入手続き

引っ越し先の市区町村に転入届を出すときに国民健康保険加入の手続きも同時にすることができます。手続きには旧住所の市区町村で発行された「転出証明書※」が必要になりますので、忘れないようにしてくださいね。

(※マイナンバーカードをお持ちの方は、カードのICチップに転出データが記録されるため、転出証明書は発行されません。)

また、国保の加入手続きの期限も引っ越しをしてから、14日以内となっています。事前の手続きはできませんので、引っ越し後、転入届を出すときに一緒に手続きしておきましょう。

加入の手続きが遅れると、その間の医療費は(遅れた理由が緊急やむを得ない場合を除き)全額自己負担になります。また、保険資格が発生したときにさかのぼって保険料を支払うことになりますので、注意してくださいね。

旧住所で国民健康保険に加入していた方は、転出証明書に国保〝有〟と記載されていますので、窓口の担当者から案内があると思います。

<国保加入の手続きに必要なもの>

  • 転出証明書
  • 身分証明書(運転免許証・パスポート・マイナンバーカード等)
  • マイナンバー確認書類

国民健康保険の加入手続きには、世帯主と加入される方全員のマイナンバーを記載することになりますので、ご家族全員の番号確認書類(マイナンバーカード・通知カード・マイナンバーが記載されている住民票等)を忘れず持っていきましょう。

また、市区町村によっては「保険料の納付を口座振替でお願いしているので。」と、キャッシュカード、通帳、銀行届印が必要になる場合がありますので、手続き前に確認するようにしてください。

国民健康保険の手続き以外に、引越し前、引越し後に行う必要がある手続きをまとめて紹介していますので、良かったら参考にしてみて下さい。
引越し手続きリスト、役所・郵便局・免許証など手続きをまとめて紹介!
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保険証はいつもらえるの?

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新しい国民健康保険証は郵送で送られてくるのが原則ですが、本人(もしくは世帯主)が窓口で手続きをして、本人確認ができた場合は即日窓口で交付されます。病院で診察予定がある方など、急ぎの場合は本人手続きがおすすめです。

本人が手続きに行けない場合は?

仕事の都合など、どうしても本人(世帯主)が窓口で手続きできない場合は、代理人もしくは郵送でも受付けています。

但し、郵送手続きができるのは、「国民健康保険の脱退手続きのみ」となっている市区町村が多く、国民健康保険の加入手続きは、本人もしくは代理人が窓口で手続きすることになっています。

代理人(家族など)手続きの場合

代理人(家族など)が国民健康保険の脱退手続きをする場合は、下記の書類が必要になります。
<手続きに必要なもの>

  • 脱退する人の国民健康保険証の原本
  • 委任状
  • 国民健康保険被保険者資格喪失届(窓口に用意されています。)
  • 脱退する人の身分証明書コピー(運転免許証・パスポート・マイナンバーカード等)
  • 代理人の身分証明書(運転免許証・パスポート・マイナンバーカード等)
  • マイナンバー確認書類(※)

※国民健康保険の脱退手続きには、世帯主と脱退される方全員のマイナンバーを記載することになりますので、番号確認書類(マイナンバーカード・通知カード・マイナンバーが記載されている住民票等)を忘れず持参してください。

代理人(家族など)が国民健康保険の加入手続きをする場合は、下記の書類が必要になります。
<手続きに必要なもの>

  • 転出証明書
  • 委任状
  • 加入する人の身分証明書コピー(運転免許証・パスポート・マイナンバーカード等)
  • 代理人の身分証明書(運転免許証・パスポート・マイナンバーカード等)
  • 加入する人のマイナンバー確認書類(※)

※国民健康保険の加入手続きには、世帯主と加入される方全員のマイナンバーを記載することになりますので、番号確認書類(マイナンバーカード・通知カード・マイナンバーが記載されている住民票等)を忘れず持参してください。

市区町村によっては「保険料の納付を口座振替でお願いしているので。」と、加入される方のキャッシュカード、通帳、銀行届印が必要になる場合がありますので、手続き前に確認するようにしてください。

【委任状(国保の脱退手続き用)記入例】

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郵送手続きの場合

国民健康保険の脱退手続きを郵送で行う場合は、下記の書類を揃え、市区町村の担当窓口宛てに郵送してください。

<手続きに必要なもの>

  • 国民健康保険証原本(脱退する人全員分)
  • 国民健康保険被保険者資格喪失届
  • 本人確認書類のコピー(脱退する人全員分の運転免許証・パスポート・マイナンバーカード等)

<国民健康保険被保険者資格喪失届記入例>

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(※東京都新宿区の記入例です。書式は各市区町村で異なります。)他に脱退する方がいる場合は、全員分の情報を記入してください。

保険料の未納分がある場合は?

引っ越しで国民健康保険の脱退の手続きをするときに、保険料の未納分がある場合は、どうすればいいのか?私の住んでいる役所の国保担当窓口に電話して聞いてみました。

まず、現在、保険料が未納であっても、引っ越し先の市区町村で保険料の未納がなければ保険証は発行されるそうです。

続いて、保険料の未納分の支払いは、

①未納分を一括で支払う
当然と言えば、当然ですよね^^;
ただ、中には今すぐ一括で払うことができない方もいると思います。その場合は、分割払いも相談に乗ってもらえます。

②未納分を分割にして支払う
保険料の未納分を一括で支払えない場合は、分割払いにしてもらうことが可能です。分割払いの場合、月々5,000円~10,000円が相場と言われていますが、

「今は本当に苦しいので・・・」と相談すると、「一定期間であれば、払える額で大丈夫です。」とのことでした。(2,000円でも大丈夫でした^^)分割払いの納付書は、後日、引っ越し先の住所へ送られてきます。

保険料を未納のまま、引っ越しをすると?
催告書が引っ越し先に届き、未納分の支払いを求められます。

それでも無視し続けた場合は?
こちらに詳しくまとめていますので、良かったら参考にしてみてください。
国民健康保険料(税)を滞納するとどうなる?時効や延滞金、対処法は?

終わりに

今回は、引っ越しのときに必要になる国民健康保険の脱退・加入手続きについてまとめてみましたが、如何でしたか?

現在、国民健康保険に加入していて、引っ越しの予定がある方の参考になれば幸いです。

それでは、今日も最後までお読みいただきありがとうございました。

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