記事内容を2019年最新版に更新しました。
国民年金保険料の免除申請をするに当たって、具体的にどういうメリットがあるのか?また、将来的にデメリットはないのか?しっかりと把握しておきたいところです。また、学生の場合、学生納付特例という制度を利用するわけですが、正確に言うと、これは免除ではなく猶予制度なので、少し注意が必要です。
この記事では、国民年金保険料の免除・猶予について、そのメリットとデメリットを紹介し、よくある質問をQ&A方式でまとめてみました。年金の免除申請を考えているという方は、よかったら参考にしてみて下さい^^
年金免除のメリットは?
国民年金を支払えず、やむ終えず放置してしまっている方(学生さんも含む)にとって、免除・猶予はやはりメリットの方が断然大きい!です。
①免除期間の分も、国が1/2負担してくれる。
免除期間の保険料は減額(全額・4/3・半額・1/4)されていますが、減額にされた分の1/2を国が税金から負担してくれます。例えば全額免除の場合、満額支払っている人の1/2を将来年金として受給することができます。
学生の場合(学生納付特例)は、免除ではなく猶予制度なので、国からの補填は受けることが出来ません。但し猶予していた保険料を10年以内に支払えば、将来受給できる年金額に反映されます。(追納という。)
②免除期間中も、障害年金・遺族年金の受給対象になる。
障害年金・遺族年金を受給するには、年金を支払うべき期間の2/3以上の支払い、又は直近1年分の滞納なしという条件があります。免除手続きをとっておけば、免除期間中も支払期間としてカウントされますので、事故などによる不測の事態でも、年金を受給することが出来ます。
学生の場合(学生納付特例)も同様です。
③免除期間分の保険料を後からでも払える。(10年間)
免除・猶予制度を使うと、先に書いたとおり免除額の1/2は国が負担してくれます。但し、あくまで1/2なので保険料を満額支払った場合よりは、将来受給できる年金額が減ってしまいます。
もらえる年金額を増やしたいという方は、免除・猶予期間中の保険料を10年間さかのぼって支払う(追納)することが出来ます。
学生の場合(学生納付特例)も同様です。
④免除期間も受給資格を満たす年数(10年間)に含まれる。
将来、年金を受給できるのは、10年間分の年金保険料を支払った人になりますが、免除期間中もこの10年に含まれます。例えば、3年間の全額免除の場合、実質7年間分の保険料支払いで将来年金を受給することができます。
学生の場合(学生納付特例)も同様です。
年金免除のデメリットは?
小さなものですが、デメリットが1つあります。
- 追納時、50円~200円くらいの加算金がついてしまう。
追納とは、免除や猶予により減額(全額・3/4・半額・1/4)となった保険料を後々支払うことです。
追納を行う際、免除・猶予を受けた翌年度から3年目以降に追納すると加算金が発生してしまいます。加算金は経過期間によって変わりますが、月額でおおよそ50円~200円位です。
年金免除についてのQ&A!
Q1:全額免除になった期間は後で払わなくてもいいの?
払わなくても大丈夫です。将来受給できる年金額は減ってしまいますが、減った分の11/2を国が負担してくれます。また、免除期間の保険料を後で追納すること(10年間)も出来ます。
Q2:学生納付特例を申請したんだけど、猶予期間の保険料は後で払わなくていいの?
払わなく大丈夫です。但しその分、将来受給できる年金額は減ってしまいます。免除の場合と違い、国による負担はありませんが、猶予期間の保険料を後で追納すること(10年間)は出来ます。
Q3:障害年金って何?
病気や事故などによるケガなどで、法令による基準以上の障害を負った場合に、受給できる年金です。受給には条件があり、免除・猶予期間であれば適用対象となりますが、年金保険料を長期間未払いの場合は受給出来ません。
Q4:遺族年金って何?
一家の稼ぎ頭が死んでしまったときに、残された遺族が受給できる年金です。受給には条件があり、免除・猶予期間であれば適用対象となりますが、年金保険料を長期間未払いの場合は受給出来ません。
Q5:免除・猶予期間は年金受給資格の10年には含まれるの?
はい、含まれます。
Q6:免除・猶予期間中の減額分を後で払うとどうなるの?
全部支払うことが出来た場合は、免除・猶予が無かったことになり、満額支払ったことになります。一部を支払った場合は、免除・猶予期間の減額分に充当されます。どちらにしろ、将来受給できる年金額が増えます。
Q7:加算金って高いの?
月額でおおよそ、50円~200円くらいです。日本年金機構のホームページに今年度中に追納した場合の、加算金を含めた保険料が載っていましたので参考にしてみて下さい。
※日本年金機構ホームページより引用
Q8:半額免除の場合、将来受給できる年金はどのくらい減っちゃうの?
半額免除の場合、満額支払った場合と比べて、将来受給できる年金額は1つあります1/4減ります。(国が減額された保険料の1/2を負担するため。)当たり前ですが、減ってしまうのは免除・猶予期間の支払月分のみです。
おわりに
免除申請を考えている方は、「国民年金の免除」についてまとめたこちらの記事も合わせてご参照ください。
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■学生&社会人の年金免除手続きまとめ(申請方法、所得条件、追納など)
それでは、本日も最後までお読みいただきありがとうございました。この記事が少しでもあなたのお役に立てたら幸いです。