前回に引き続き、パートさん106万円の壁について書かせていただきます。

前々回(社会保険:パート代130万⇒106万へ!超えると手取りはいくら減る?)と前回(パート代106万超えで社会保険加入へ!夫婦で貰える年金額の損得は?)で「社会保険に加入する金銭的メリット・デメリット」をそれぞれ計算してみました。

この記事では、前2記事を踏まえ、2016年10月以降、結局パート主婦さんの社会保険加入は金銭的に得なのか?損なのか?最終結論を出してみました。

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前2記事のおさらい

前2記事から出た結論は次の2つです。

【社会保険加入で、パート収入から引かれる社会保険料】

パート代が月10万円(年120万円)だった場合、社会保険に加入すると、手取り金額が月14,376円少なくなる。


【社会保険加入で、将来貰える年金額】

パート代が月10万円(年120万円)だった場合、社会保険に加入すると、加入しなかった場合と比べて、月約8,900円将来貰える年金額が増える!※20年加入した場合

この金額を元に、まずはパート主婦さんが支払うことになる社会保険料は、何年で元が取れるか?計算してみましょう。

払った社会保険料は、年金を何年もらえば元が取れるの?

【パート収入から引かれる金額合計 期間:20年】

月14,376円×12ヶ月×20年
3,450,240円

20年間で3,450,240円の社会保険料を支払うことになります。

次に上記の金額を、社会保険に加入したことで増える年金額で割ります。

3,450,240円÷月8,900円
=約388ヶ月
約32年

3,450,240円の社会保険料は、元をとるのに約32年かかる。

結論:社会保険加入は得か?損か?

支払った社会保険料の元を取るのに、約32年…年金を65歳から受給するとして、97歳でようやく元が取れる計算です…

これって無理ですよね…下の表は日本人の平均寿命です。

※平成26年厚生労働省発表

男性 80.5歳
女性 86.8歳

97歳で元が取れるということは、女性の場合でも〝平均寿命より10年長生きが必要〟なので、可能性としてはなかり低くなってしまいます。

【結論】

計算上、扶養内パート主婦の方は、2016年10月以降も、社会保険には加入しない方がいい!!理由は、支払った社会保険料の元をとるには、そうとう長生きしないと無理だから。

終わりに

以上、全3記事にわたって、2016年10月以降施行される、社会保険加入条件の変更について書かせていただきました。

もちろん金銭的な損得以外にも、社会保険加入の意義はありますので、あくまで一つの判断材料としてご活用いただけると幸いです。

【2017年5月26日追記】
来年(2018年)から配偶者控除が103万→150万になることが決まりました。来年以降の働き方や、年末調整、マイナンバーなど、パート主婦の方に役立つ記事をまとめましたので、次の記事も良かったら参考にしてみてください^^

扶養内パート主婦は社会保険に加入すべき?配偶者控除150万って何?

それでは今日も最後までお読みいただきありがとうございました。

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